日本の院/日本のスクールカウンセラー/ 米臨床心理士の取得法と仕事内容
(7/22/00, 9/17/00 加筆)



  *県の美和さん(仮名)です。

はじめまして。私は日本の*県で心理学を勉強している者です。 いま大学院生で、勉強の傍らスクールカウンセラーと不登校 の子ども達のケアをして、臨床心理士の資格取得を目指しています。 まず日本の臨床心理士の資格を取った後、アメリカへ留学しようと 準備をしています。最近心理学を勉強するために留学されている人 のホームページを検索していて、toshiさんのホームページを見つ けました。こういった人とのコンタクトは貴重な情報源なので、う れしくてメールを送りました。

ずいぶんインターネット等で大学院を検索しましたが、臨床心理学 とカウンセリング心理学がアメリカでは明確に区別されており、日 本での認識と全く違っていたので、驚きました。日本では臨床心理 学というとカウンセリングと言われる状況で、臨床心理学本来の科 学的視点が日本ではあまり取り入れられていない気がします。私自 身アメリカの大学院を検索するまで、その違いにあまり気づきませ んでしたから。

私は今のところボストン大学かワシントン大学の大学院に興味を持 っています。私は留学までに比較時間があるので、アメリカの大学 院について情報収集し、語学のほうも準備しようと思っています。 toshiさんのホームページに書かれていた*(現在更新中)洋書も取り寄せてみるつ もりです。日本にも紀伊国屋など洋書を扱う大型書店がありますが、 どうしても専門書のほうがいまいちです。私はアメリカの臨床心理 士やカウンセラーの資格の取得法や、その仕事内容などについて書 かれてある本などを探しています。もしご存じだったら、教えてい ただけませんか。APAのホームページを読んでみましたが、それら しきものが見あたらなかったので。

とし:

こんにちは。はじめまして。スクールカウンセラーは今日本で大変必要とされてい る臨床家だとききます。もしよろしかったら学校と子供達についてのお話しを聞きた いです。

心理学者/カウンセラー (Licensed psychologist) の受験資格は州によって違い ます。American Counseling Association のホームページに載っているのですが、会員のみが見ることが できるページにあるのです。著作権の問題があるのでここでは引用できそうにありませんが、どうしても知りたい (読者の) 方は直メールしますのでお知らせください。でもACAに入っても損はしないと思いますよ。

ちなみにAmerican Psychological Association (APA) は、修士を持っている人(または学部/院生) でも準会員として加盟できますが、基本的には博士を取った人/取りつつあるのためのものですので、学士/修士 のひとのサポートはほとんどしていません。(これは悲しいことです) 上記のAmerican Counseling Association (http://www.apa.org) の方がもっと敷居がひくく、カウンセリング修士の僕にとっては有益な情報を提供しているように思われます。



    それでは。


とし
美和(仮名)さんからのお返事です:

現在私はご存じのとおり中学校での相談業務に携わっています。としさんがおっしゃ るとおり、今スクールカウンセラーの教育現場への導入が盛んです。しかし一方で、 臨床心理士の人数不足で各校に一人ずつ派遣することはかなわず、何校かを掛け持ち したりしている状況です。また各都道府県によってもそのシステムが異なり、やはり 都心部では比較的臨床心理士がスクールカウンセラーを務めていますが、地方に行く ほど心理士の数不足が目立ち、元教員やその他教育関係者などが従事している ところもあります。

私の*県の状況についてお話しします。*県は臨床心理士が少 なくかなり大変です。初め、全国的にスクールカウンセラーの全国規模での導入が決 定された時は、臨床心理士がスクールカウンセラーとして従事している学校は各市に 何校かしかありませんでした。そののち、ニーズに答えるべく、スクールカウンセラー とは別に「心の教室相談員」という事業を去年からおこし、 心理士の不足分を元教師や元校長と言った現役教師以外の教育関係者で埋めようと、 各学校に1人づつ派遣することにしたのです。週に2から3回、一回4時間で、年間 346時間(正確な時間数を忘れました)というわくのなかで計算されます。しかし いざ相談活動がはじまるとやはりボランティア的要素が濃く、勤務時間に換算できな いことが多いです。やはり教職員とのコミュニケーションや生徒達へのアピールのた め学校行事に参加したり、時間枠外で学校に出向いたりすることがあります。

ですから*県のようなシステムではなかなか他に臨床をされている心理士の人に は時間的に無理があり、私のような比較的融通が利くものでないと難しいかもしれま せん。子ども達の様子ですが、私の学校はつい去年 (1998年)までひどく荒れており、心理士と 精神科医が勤務しておられたそうです。現在は比較的落ち着いているとのことで、私 が見る限りいわゆる「不良」らしき子どもはいませんが、不登校の子どもは何人かい ます。今の学校へは1999年の4月から来たばかりの上に、この仕事自体も初めてで、何 をどうしたらいいのかまだよく分からない状況です。

ただ言えることは、先生方や保健の先生との関係が難しいです。去年までいらっしゃ ったのは専門家ですが、私は(まだ)学生ですから、信用できないのも無理がありま せん。またクラスの問題にいたってはやはり学級の担任の先生が他人に干渉して欲し くないという場合と、どうにかしたいが先生から私に言いづらいという場合とを見抜 くことが必要ですが、私の領域と学級担任の領域が不鮮明で、どうも対等に話しがし にくいところもあります。これは私個人の感想ですが、やはり学校の先生という人た ちには特有のプライドがあり、時として「何でこんなに偉そうなんだろう?」と首を 傾げてしまいます。

もし日本でも学校心理士が資格化されればこういった教師との対等な会話が望め るかもしれませんが、この日本特有の文化背景の中では、やはり難しいことがたくさ んあると思われます。アメリカのようなシステム作りをめざしつつやはり日本特有の 文化背景に応じた独自のシステムを考えていかなければならないような気がします。 とりとめもなく長々と書いてしまいましたが、参考になれば幸いです。また質問等が あったらメールを下さい。私の知る限りでお答えします。 それでは、また。



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